通信制大学で卒論を書こう!卒業研究計画書の書き方まとめ

ページの開いた本の上に置かれた虫眼鏡とペン

 

大学といえば、これまで学習してきたことの総まとめとして卒業論文の作成がある。

通信制大学でも、今通っている武蔵野大学・通信教育部では、卒業研究の履修の有無を各自で選択することができる。

卒業研究をしないで卒業することもできるが、大学院への進学を希望している人は、卒業研究を履修した方が良いだろう。

大学院では修士論文の作成があるため、教授にとっては大学で論文を作成した経験のない生徒に一から指導をするのは面倒なことでもあり、嫌がられるかもしれない。

また、卒業論文から本人の知識や統計的手法の理解度を推し量ることもできるので、卒業研究の経験の有無は大学院入試に影響するだろう。

それに入試の有無にかかわらず、卒業研究は大学生活の集大成でもあるので、やり遂げることができれば達成感もあるのではないだろうか?

今回は、卒業研究に先立って提出する研究計画書の書き方についてまとめてみた。

 

通信制大学で卒論を書こう!卒業研究計画書の書き方

本を持っている男性

全日制でも同じようなスケジュールになるかもしれないが、今通っている武蔵野大学通信教育部で卒業研究をするためには、前年度に卒業研究計画書を提出し、教員の審査を通過する必要がある。

来年卒業研究を履修する場合、今年の11月末が研究計画書の提出期限で、来年の2月に合否の発表がある。

提出は一度きりで、再提出は認められず教員に質問も一切できないという厳しい内容。

研究計画書に書く内容は以下のような事項だ。

 

研究テーマ

テーマ(題名)は簡潔で、かつ研究の内容がわかるようなものにする。

どんな研究をするか決まらないときは、自分が興味ある事柄を書きだしてみたり、他の論文を読んでいるうちに浮かんでくるかもしれない。

「うつ病の研究」「パーソナリティの違いについて」のようなテーマだと曖昧で大きすぎるので、「大学生のパーソナリティの違いと勉強時間の関連」のように、より具体的に絞ったテーマの方が良いだろう。

 

卒業研究を志望する理由

卒業論文の文字数は、武蔵野大学通信教育部の場合20,000文字以上という指定になっており、実験やアンケート調査を実施する場合には協力者を探す必要もある。

多くの先行研究や文献を読んで論文を仕上げる必要があるので、時間も労力もかかる。

それでも研究を志望する理由は何か?大学で学んだことを実践する機会として希望するのか、大学院進学後に引き続き学ぶために論文作成を経験したいのか、など適切に理由を書く。

 

先行研究の概要

日本の大学では、先に行われた研究について明らかにならなかった点を確かめたり、これまでの多くの類似の研究論文をまとめて分析したりするのが一般的らしい。

なので先行研究は必ず挙げなければならない。

大学の卒業研究では、先行研究で行われた実験方法やデータの分析方法を参考にしながら、自分も実験や分析をして論文を作成するのがわりと一般的。

武蔵野大学の場合、3本の論文を取り上げて概要を書くよう指定されているが、そのうち一本は学術誌に掲載された論文を挙げる。

また、大学院へ進学希望の場合は英語の論文も含める。

 

研究の目的

何をどこまで明らかにするのか、これから行う研究の独自性や研究の意義について述べる。

先行研究でどこまでわかっているかを引用しつつ、疑問点やその疑問点についてこれから明らかにしていく事柄を書く。

 

研究の方法

卒業研究には、協力者を募い、実験や調査をしてデータを分析する方法と、すでにある論文をまとめて分析したり何らかの結論を導く方法とがある。

前者の場合は、協力者にインタビューする「面接法」、アンケート調査を行い集計する「質問紙法」、実験室や個室などで何らかの道具を使って行う「実験法」などがある。

協力者が必要なため、どのように協力者を確保するか、人数はどれくらい必要か、どのような環境で実験を行うのかなどを述べる。

調査や実験の方法や資料の収集方法については、先行研究でどのように行っているかを確認し、参考にしながら記入すると良いだろう。

 

データ分析または文献のまとめ方

先行研究を参考にしながら、どのような視点でデータを分析するのか、文献をまとめるのか書く。

データ分析の場合、二つまたは複数の条件下に置かれた実験協力者を比較したり、得られたデータから何らかの要因を見つけ出したりするために統計的な検定の手法を使うこともある。

複数の文献をまとめて何らかの示唆を得たい場合にも同様に、統計の取り方について述べる。

また、データを分析することで仮説の検証ができるかどうか、テーマとの整合性が取れているかどうか、その分析方法が正しいかどうかよく確認する。

 

研究のスケジュール

スケジュールは各月ごとに研究開始月から提出・発表まで書く。

下図は参考例だが、実際にはもっと具体的な内容を書いた方が良いかもしれない。

現役の多くの大学生は就職活動もあるので、早めに計画を立て、時間に余裕を持ったスケジュールを組むのが良いだろう。

研究のスケジュール

 

心理学研究と倫理的配慮

白衣を着て植物を持ちながら立つ5人の人

卒業研究で協力者を募る場合は、倫理的配慮に注意しなければならない。

実験を行って協力者が体調不良などを訴えたら問題になるし、病気や障害を持っている人を対象にする場合、面接の仕方や質問紙の質問項目などには細心の注意を払わなければ、最悪裁判などに発展しかねない。

大学の学生として研究を行う以上、問題が起これば大学の信用に傷がつくこともあることから、倫理的配慮が足りないと判断された研究計画書は却下されやすい。

研究計画書には実験や調査の実施方法を詳しく記入し、教員との面接指導ですり合わせをし、倫理チェックリストを作成して大学の許可を得た上で行わなければならない。

心理学部の学生が行う研究の場合、質問紙調査は比較的簡単に多くの対象者のデータを手に入れられるという理由から、特に人気があるようだ。

最近ではツイッターのようなSNSを通じてGoogleフォームのようなウェブアンケートを実施してデータを収集する人も増えいるようだが、特定のSNSで見知らぬ目に見えない相手を対象者としてデータを取るのは、データの信憑性の観点から問題もあるだろう。

かといって、個人が学校や企業のような組織に協力を求めても、了承してもらうのには苦労しそうだ。

大学の卒業研究の場合、指導教員に頼み、自分の今通っている大学内で授業中などに時間をもらい、質問紙調査の依頼や説明をして生徒にお願いするのが一番実施しやすい方法かもしれない。

 

まとめ

本を持つ女性

通信制大学の卒業研究は、教員に質問するにも協力者を集めるにも、全日制のようにはいかないことは多いだろう。

他の学生を見ていても心理学では特に統計を苦手とする人が多いが、卒論の作成には、統計に関する知識は必須だ。

これから通信制大学で心理学を勉強し、卒業研究をする人は早めに統計の知識を身につけておくことをお勧めしたい。

最後に、ここまで見てきてわかるように卒業研究は労力と時間を要する作業だが、最後までやり遂げて論文を完成させることができれば、自分にとって意義のある経験になるのではないだろうか。